こんにちは、サケ・ディプロマたきてんです❗️


いつもご覧くださいましてありがとうこざいます😊

今回は 日本酒の造り方 〜洗米・蒸しきょう〜 について解説していきたいと思います🍶


重要な部分だけを抽出して記事にしていますので是非参考にしてください❗️


それでは、今回も最後までゆっくりとご覧ください🤩   


日本酒の造り方 


1 日本酒製造の概略


日本酒の製造は玄米を精米して白米になるところから始まります。


白米を洗って、水に漬け蒸す工程は原料処理と呼ばれます。



蒸米の2割ほどは麹を造る製麹に用いられます。


麹ができたら次の工程は酒母造りです。


酒母造りは麹を含めた原料米(総米)の7%程度の蒸米と麹を用いて酵母を増やします。


酒母ができたらこれに蒸米、麹、水を加え、醪を仕込み発酵させます。



発酵が終わったら、これを絞って(上槽)、日本酒と酒粕に分けます。




<火入れによる種別>
・火入れを瓶詰め時に1回のみ行う生貯蔵酒
・瓶詰め前には火入れをしない生詰め酒
・火入れをタンク貯蔵前と瓶詰め時の2回行う一般的な日本酒

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2 日本酒製造の工程


① 原料処理から製麹まで 

酒造りは、「一に麹、二に酛(酒母)、三に造り(醪)」といわれ、麹造りは酒造りの中で最も重要とされています。


1)籾、玄米
ほとんどの酒米は大粒でタンパク質が少ない。



2)精米 白米
飯米の精米歩合が92%であるのに対し、普通酒の精米歩合は70%あたりで、精米時間は約8時間です。



3)枯らし
精米により品温が上昇し、水分が減少するので、少しでも元に戻るように、最低でも2週間は袋の状態で放置します。



4)洗米
白米を洗い、その後、浸漬米タンクへ運ばれます。

 


5)浸漬水切り
白米を適正時間浸漬したら、タンクの水を抜いて翌日まで放置します。



6)蒸きょう
 翌朝、浸漬米を約1時間蒸きょうを行います。



7)放冷
蒸米を適正な温度まで冷却します。



8)床期間
品温が36℃強で麹室へ引き込まれた蒸米は、所定の温度で種切りが行われ、胞子が発芽しやすいように厚手の布で包まれ、1日置かれます。



9)棚期間
翌朝、発芽した菌糸は肉眼で見えるようになり、発熱量も多く、酸素もたくさん必要とすることから、「箱」、「蓋」等の製麹容器に所定量盛る作業台を棚と呼びます。


半自動製麹機に盛る蔵もあります。



10)出麹
3日目に麹を麹室の外に出して完成です。


麹は薄く広げて乾燥させます。


② 上槽から火入れまで


醪→上槽(搾り)→滓引き→ろ過→火入れ→貯蔵



搾りたての原酒は普通酒であっても香り高く、ビタミンBの黄緑色、炭酸の心地よい刺激や滓といった新酒特有の香味があります。



しかしながら、冬の低音であっても、生酒は劇的に変化しやすいために、まずは滓引きにより固形物を大まかに分離することと、活性炭を添加後、ろ過することで酒質の変化が遅くなるようにします。



さらには火落ち防止のためと、酸素反応を停止するために、火入れ殺菌を行い、貯蔵酒は出荷されるまで熟成されます。


③ 貯蔵、瓶詰め、出荷まで



貯蔵→滓下げ→ろ過→割り水→火入れ、瓶詰め



滓下げとは、製品の白濁防止のために意図的にタンパク質を沈殿沈降させることです。


また熟成成分が多すぎると、苦味、雑味として感じられるので、活性炭を用いて香味を整えます。



その後、滓、活性炭などの不要なものを除去するために、ろ過をし、製品の度数になるよう、割り水され、火入れ、瓶詰めされます。


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3 洗米・浸漬・水切り


(洗米・浸漬・水切り)→蒸きょう→製麹→酒母→醪→上槽→瓶詰め



洗米開始時から白米の吸水が始まります。


浸漬米の水分を管理するのに、水分そのものではなく、白米吸水率と呼ばれる指標を用います。



白米吸水率=(水切り後の浸漬米重量ー元の白米重量)÷元の白米重量


次の蒸きょうの工程でも水分が増加するが、蒸きょうで増加する水分はほぼ一定であるから、白米吸水率を目標通りに合わせることが大事なポイントになってきます。



吸水速度を支配しているのは、元の白米の水分です。


白米を1日水に漬けっぱなした場合、浸漬を行う直前の白米水分が1%低いと、白米吸水率が約3%高くなる法則があります。


すなわち、白米が乾いているほど、吸水過多になりやすくなるので放って置けない、という事になります。
吟醸酒の場合は、洗米から水切りまで、限定吸水と呼ばれる作業を行います。


限定とは浸漬時間の限定を意味し、理由は2つあります。



1)吟醸用の白米は普通酒用の白米に比べてかなり乾いており、このため洗米を始めた途端急速に吸水を始め、10分ほどで水切り作業に移行しなければ、目標通りの白米吸水率の浸漬米を得ることが困難であるためです。



2)吟醸用の浸漬米は大変脆いため、可能であれば手洗いが望ましいからです。




<限定吸水の実際>
限定吸水の当日は1、2名が午前11時位から、袋に入った白米を笊またはメッシュの袋に10kgずつ正確に計りとります。



午後、人海戦術で吸水を行います。


半切りタライを数個以上用意し、水を張り、水温を確認します。


通常杜氏が指揮者であり、1人はホースで水をかける専任者です。


これら一連の作業を2分差でローテーションさせていきます。



4 蒸きょう


蒸きょうとは米を蒸すことをいいます。



蒸しの目的は、生米に適正に水を吸わせた浸漬米を蒸気で加熱することによってでんぷんをα化し、麹菌の生産した酸素の作用を受けやすく、米が溶けやすくする事が第一です。



良い蒸米とは、昔からさばけがよくて外硬内軟なものとされており、現代風にいえば完全にα化され、適度の硬さを持ち、表面がベタつかないものといえます。



芯が残るようであれば、蒸しが不十分です。


米に蒸気を当てると、鎖状に結合したでんぷん同士が離れ、この隙間に酸素が入り込むことができ、初めて酸素が働く事ができます。


蒸米でんぷんも当然膨れます。


これをでんぷんの糊化、α化といいます。




<蒸米の冷却>
蒸米は、そのまま仕込みに使用される掛米と、製麹に使用される麹米に大きく分けられます。


通常、蒸米の冷却目標温度は、製麹に使用される蒸米が最も高く、次いで酒母の仕込み、醪の初添と続き、最後は醪の留添となります。



蒸米の冷却には、自然冷却法と強制冷却法があります。


自然冷却法は、吟醸酒造りで見られます。


強制冷却法は連続蒸米冷却機を用います。



放冷による蒸米温度は外気に大きく依存します。


これが酒造りが冬を中心に行われる理由の一つです。


① 発酵と微生物、酵素の関係


1)微生物の種類



酒類の醸造や発酵食品の製造に関わる微生物は、細菌、酵母、カビの3つのグループに分けられます。



細菌には、食中毒や病原菌も含まれるが、発酵食品に関わるものとして酢酸菌、乳酸菌などがあります。


乳酸菌は酸素がなくても生きていけます。



麹菌はカビの仲間で、日本酒醸造には黄麹菌、焼酎製造には黒麹菌、白麹菌が使われます。


麹菌が生きていくには酸素を必要とします。



酵母は細菌より大きく、アルコール発酵を行います。


酵母は酸素の有無にかかわらず生きていけるが、酒類の醸造に使われる酵母は、酸素がない状態や、酸素があっても糖濃度が高い状態では、糖をアルコールと炭酸ガスに分解してエネルギーを得ます。



ちなみに、人間にとって都合のよい場合は「発酵」といい、都合の悪い場合は「腐敗」と呼ばれています。




2)微生物と増殖



例えば酵母に栄養と水分を与え、暖かい場所に置くと、しばらくはじっとしている(休眠)が、その後目を覚まして増殖をはじめ(誘導期)、二倍、その二倍、さらにその二倍と増殖していきます(対数増殖期)。



このとき、酵母はアルコールや炭酸ガスの他、酸なども生成し、温度も上昇します。


しかし、そのうちアルコール濃度が高くなって増殖できなくなります(定常期)。



増殖を止めても生きるためのエネルギーは必要で、アルコール発酵を続けるため、栄養不足になり徐々に死滅していきます。(死滅期)




3)微生物の増殖の温度



多くの微生物はおよそ30℃あたりで最も増殖が盛んとなる。焼酎酵母は34℃まで旺盛に発酵するものがいる一方で、日本酒の酵母は8〜17℃といった低温で増殖・発酵できることが特徴です。



なお、温度が上がり過ぎると微生物は死滅するので、加熱殺菌(火入れ)はこのことを利用しています。 




4)微生物の増殖とpH



酸性〜アルカリ性の尺度で、中世がpH7.0、これより値が小さいと酸性、大きいとアルカリ性です。


<身近な食品のpH>

A:酸性
胃酸:pH1.5-2.0
レモン:pH2.5以上
リンゴ:pH3.0以上
スポーツドリンク:pH3.5-4.0
日本酒:pH4.2
ヨーグルト:pH4.4以上
アスパラガス:pH5.5
日本茶:pH4.5-6.5
水道水:pH6.5
牛乳:pH6.7


B:中性

血液:pH7.4


C:弱アルカリ性

海水:pH8.0-8.5



微生物の育成はpHによって大きく左右され、種類によって育成に適したpHが異なります。



一般細菌は中性付近、pH7あたりで最も育成し、酸性側の育成限界はpH5.5〜5.5です。


乳酸菌の中には、酸性に比較的強いものもいるが、日本酒の醪環境では、pH3.5より酸性側で育成できる乳酸菌は、ほとんど存在しません。



カビは、pH5〜6.5あたりで最も育成し、酸性に強いです。


ただし、カビは酸素なしでは育成できないため、醪中では生きていけません。



酵母は、pH4〜5が最も育成に適するが、酸性側の育成限界がpH3強であり、乳酸菌よりも酸性に強いです。



ワインの醪はpH3.5弱です。


この条件では、酵母は増えても乳酸菌は増えにくいです。



日本酒の醪はpH4強と、乳酸菌を完全に抑えることはできません。


しかしながら、土足厳禁の清潔な環境で造られること、乳酸菌よりも酵母の活動に有利な低温発酵であること、さらには三段仕込みにより、日本酒醪は腐醪を回避することが可能となっています。


② 微生物の育成とアルコール


酵母の場合、糖分が残っていても発酵できるアルコール濃度には限界があります。


清酒用の酵母ではアルコール分18〜20度、ワイン酵母では13〜14度が発酵の限界といってよです。



日本酒の貯蔵酒で問題となる火落ち菌の中には、アルコール21度前後まで増殖できるものがあります。


このため、土足厳禁、手洗いの慣行に加え、日本酒の加熱殺菌「火入れ」、及び器具の殺菌が重要となります。


③ 酵素とでんぷんの関係


酵素とは触媒の働きをもつタンパク質の総称です。



でんぷんを分解する酵素はアミラーゼ、タンパク質を分解する酵素はプロテアーゼ、脂肪を分解する酵素はリパーゼと呼ばれます。



日本酒や焼酎の製造で麹を用いる意義の一つが、麹菌が生産する酵素を利用することです。


④ 黄麹(キコウジ)の主な酵素


日本酒用の黄麹の主な酵素は次の4つです。


・α−アミラーゼ
蒸米でんぷんはブドウ糖が長くつながり、枝分かれした構造で水に溶けないが、これを途中で切って、水に溶ける状態(デキストリ
ン)まで分解する酵素。


・グルコアミラーゼ
デキストリンをブドウ糖に分解する酵素。


蒸米でんぷんはすべてブドウ糖まで分解されるわけではなく、短くなったデキストリンも残ります。


・酸性プロテアーゼ
タンパク質をペプチドに分解する酵素。


(ペプチド=短く切れたタンパク質)


・酸性カルボキシペプチターゼ
ペプチドをアミノ酸に分解する酵素。


⑤ 発酵の進み方の分類


ワインの発酵=単式発酵



ビールの発酵=単行複式発酵



日本酒の場合、醪の中で、蒸米のでんぷんが麹の酵素によって糖化されるのと同時並行して、酵母によるアルコール発酵が行われます。



このような発酵パターンを並行複式発酵といいます。



並行複式発酵の特徴の一つは、発酵中に蒸米から糖が補充される結果、アルコール分の高い酒を造りやすいことです。


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最後までご覧くださいましてありがとうこざいます💮


今回も出題傾向に合わせてかなり圧縮した内容となっていますので重要ポイントを抑えつつ、クイズや問題集を解いていくと覚えやすいと思います😊


次回は 日本酒の造り方〜制麹・酒母〜について解説していきたいと思います⭐️


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それでは合格目指して頑張ってください🈴



管理人 たきてん

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