こんにちは、サケ・ディプロマたきてんです❗️


いつもご覧くださいましてありがとうこざいます😊


今回は 酒造米 について解説していきたいと思います🍶


重要な部分だけを抽出して記事にしていますので是非参考にしてください❗️


それでは、今回も最後までゆっくりとご覧ください🤩



酒造米


籾は稲の種子にあたり、籾殻を取り去ったものを「玄米」、精米したものを「白米」や「精白米」といいます。



稲はアジアイネとアフリカイネに大別され、アジアイネはジャポニカ種とインディカ種に分けられます。


ふたつのバラエティは米のでんぷん成分の違いにより、うるち米、もち米にそれぞれ分類されます。



また、いずれいも水稲と陸稲があり、日本酒には主にジャポニカ種の水稲うるち米を原料とします。



1 酒造米の条件


国立醸造試験所が開設された1904年には米の銘柄や産地に対する評価はあったといわれています。



また、醸造試験所は1916年から10年にわたって全国から酒造原料米を集め、理化学的な分析調査を実施。


この時に「酒造好適米」という概念が確率したといわれています。


このとき挙げられた要件は現在のものと変わりはありません。


<酒造好適米に求められる特性>



① 精米中砕けにくい
米の胚芽や表層部に多く含まれるタンパク質や脂肪、灰分などは多すぎると麹菌や酵母の育成を急速させ、酒質のバランスを崩し、雑味や着色の原因となりやすいです。


そのため、酒造米は食用よりもはるかに高精米されます。



② 米粒が大きい
米粒の大きさは整粒1000個の合計重量「千粒重」で表され、おおよそ20〜30gの間にあります。


一般的な飯米の千粒重は20〜22gなのに対し雄町や山田錦、玉栄などの多くの酒造米は26g以上です。


③ 心白がある
心白は米粒の中心部に見られる白色不透明な部分のこと。この心白がある米を心白米と呼びます。



柔らかく隙間のある心白部に麹菌の菌糸が入り込み、強い酵素力を持つ麹を造りやすいため酒造米として好まれます。



また、大粒心白米は理想的な「外硬内軟でさばけのよい蒸米」になりやすいです。


④ タンパク質が少ない
原料米のタンパク質含有率が高いと吸水性は低下し、蒸米の消化性も悪くなります。


製酒後のアミノ酸度が増して、雑味につながりやすいほか、色や香味が劣化しやすくなります。




⑤ 軟質米である
軟質米は硬質米に比べ、精米にかかる時間が短いことに加え、一般に洗米時の吸水性が高く、酒母や醪中の消化性もよいです。



2 酒造米の階級


醸造用玄米(酒造好適米)または「農産物規格規程」により、その品位が6階級の等級に分類されています。



同じ品種であっても整粒歩号により特上90%以上、特等80%以上、一等70%以上、二等60%以上、三等45%以上、規格外45%未満に分けられます。


なお、特定名称酒の醸造に使用できるのは三等以上の米に限られます。


<醸造用玄米の等級比率>
特上1.7%、特等21.2%、一等57.1%、二等12.0%、三等5.8%、規格外2.2%
特上生産量第1位は兵庫県となります。



3 精米の分類


一般的に玄米600kg(=10俵。1俵=60kg)を精米歩号70%まで削るには10時間、50%にするには50時間近くかかるといわれます。



① 球型精米(普通精米)
一般的な精米を指す。米は丸く削られていきます。


厚みの部分には不要成分が残り、長さの部分からは有要な成分まで削られる可能性が指摘され
ています。


② 原形精米
研磨される糠層の厚さが玄米の部位により少なからず異なり、タンパク質の除去という点からは不満を残します。


③ 扁平精米
どの部分も米の表面から等しい厚さに削り取る精米で、結果、米は扁平になる。等厚精米とも呼ばれます。


扁平精米は精米歩号を高めに抑えられる反面、精米スケジュールや電気代などの費用がかさみ、破米の発生率も高くなります。



扁平精米であっても60%精米に75時間もかかるというデータもあり、これは原形精米する場合の3倍以上とも言われています。



4 精米後の処理


精米後の米は最低でも2週間ほど袋に入れて保管されます。(枯らし)



精米直後の米は水分を失っており、その状態のまま洗米、浸漬すると急速に水分を吸い、べたついた蒸米になってしまいます。



玄米から削られた部分は肥料や飼料、粕漬けの材料に、内側の部分は米粉として米菓や米麺、パン造りに用いられます。



5 代表的な酒造好適米について


45都道府県で計104の品種が「産地品種銘柄」に指定されています。




6 酒造好適米の来歴や特徴


1) 愛山

1941年に兵庫県の酒造米試験地で「愛船117」を母に、「山雄67」を父に交配されました。



灘の老舗の蔵元が長く契約栽培で守ってきた秘蔵の酒造米であり、1980年には産地品種銘柄に指定された。


「愛山11号」の系統名が正式名称だが、現地では「愛山」と呼ばれています。


2)秋田酒こまち


「秋系酒251」を母、「秋系酒306」を父として人工交配した後代から育成された。2003年には秋田県の栽培奨励品種に採用されました。



大粒で高度な精米が可能で、タンパク質が少なくでんぷん質が消化しやすい性質を持つため、雑味のない上品な旨味と軽快な後味を持つ酒になります。


3)祝

1933年に「野条穂」から純系分離された京都生まれの酒米。


消えたり復活したりを繰り返し、1992年に酒の製品化に至ります。 



祝は精米しやすく、低タンパク質で酒造適性の非常に高い、吟醸向きの品種。


淡麗な味わいと独特の芳香を特徴とし、伏見を中心に京都の酒蔵で醸されています。


4)雄町

10月下旬に熟成する晩生品種。もっとも歴史のある品種で山田錦や五百万石など雄町を祖先とするものが多いです。



最初は「二本草」と命名されたが、この優れた品種を知った人に苗を分配するうち、育成地である岸本の地元『雄町」という地名で呼ばれるようになりました。



酒質は「適度な旨味のある酒になり、まろみがあり、秋上がりする」と紹介されています。


5)吟風

北海道での酒造好適米開発第一号は2000年採用の「初雫」。


続いて「吟風」、「彗星」、「きたしずく」を誕生させ、現在は「吟風」以降の3種が産地品種銘柄となっています。


中でも「吟風」は心白が大きくはっきりしていて、その発現率も高く、いもち病に強いです。


6)越淡麗

1989年に新潟県農事試験場において、「山田錦」と「五百万石」を交配。その15年後の2004年に育成を完了しました。



大粒で、タンパク質含有量が少なく、精米歩合40%よりも高度な精米にも対応できるのが特徴といいます。




7) 五百万石

1938年、新潟農事試験場で菊水×新200号の交配により生み出された。


寒冷地向けに開発された早生品種で、大粒で心白があります。蒸した時に粘らず(さばけが良い)、外硬内軟の理想的な蒸米に仕上がります。


米質はやや硬く、溶けにくい。淡麗で爽やかな酒質を生む傾向があり、「淡麗辛口」とは五百万石が由来です。


8)出羽燦々

1985年に山形農業試験場庄内支場において、美山錦を母に、青系酒97号(華吹雪)」を父として交配・育成されました。



品種登録は1997年。山形県では出羽燦々を精米歩号55%以下まで磨き、山形酵母と山形オリジナルの麹菌「オリーゼ山形」を用いて醸した純米吟醸酒に対して審査を行い「DEWA33」の称号と「純正山形酒審査会認定証」を与える独自の企画も展開しています。


9)八反系

広島県では「八反」を県の産地品種銘柄に指定しています。

 

八反系のルーツは八反草。雄町系の酒質の特徴をグラマーなふっくら美人タイプの酒に、八反系を現代的なすっきり美人タイプの酒に例えられています。




10)ひとごこち

長野県農事試験場において信交酒437号を母、信交444号を父として1987年に交配・育成された品種で、1997年に品種登録に至りました。



美山錦よりも玄米千粒重が大きく、心白率、心白発現率ともより高く良質です。


11)美山錦


1978年、長野県農事試験場にて「たかね錦」の種籾にγ線を照射して生み出された突然変異酒。


大粒で豊満かつ心白発現率のよい品種で、現在、醸造用玄米の中では「山田錦」、「五百万石」に次ぐ生産量となっています。


安曇野地区や大北地区が主要産地です。



美山錦には耐冷性があるため、東日本へと広がり、長野のほか秋田、山形、福島、宮城などが主な産地です。


12)山田錦


1923年、当時の兵庫県農事試験場にて、「山田穂」と「短稈渡船」の交配により誕生。1936年に命名、県の奨励品種に認定されました。



「山田錦」も「雄町」の系譜にあり、生産量は酒造好適米の中でトップで、全国生産量の70%を兵庫産が占めます。


鹿児島県では2016年産米から「山田錦」を産地品種銘柄としました。



7 酒造好適米の村米制度


「山田錦」の故郷・兵庫県では全国で唯一、特定の酒造家と特定の集落との直接契約栽培制度(村米制度)が生まれていてその一部は今も継続 されています。


8 兵庫山田錦の産地 


酒造好適米の栽培には、内陸の低山や丘陵地帯の山間、山麓または盆地で、風通しの良いところが適地とされます。


それも南北よりは東西に開けた中山間の谷あいや盆地が良いです。


気温の日較差が大きく、それにより登熱や心白発現率がよくなります。


土壌については、灰色低地土が最も広く水田土壌の72%、グライ土壌11%、黄色土9%、褐色低地土と多湿黒ボク土が3%と続きます。


さらに多くの山田錦の産地の土壌の断面形態を見ると、表層から下層に至るまでモンモリロナイトを主体とする粘質土で、構造がよく発展し、 根の伸長が深くまで認められます。


また、米のミネラル分となる塩基類をバランスよく含み、含有量も多い。そして、土壌の陽イオン交換容量は全体的に高いです。


特A地区の中でも神戸層群の地層をもつ地域では、よい酒造米が生み出されます。 



鹿児島県では2016年産米から「山田錦」を産地品種銘柄としました。


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サケ・ディプロマ編も最後までご覧くださいましてありがとうこざいます💮


今回も出題傾向に合わせてかなり圧縮した内容となっていますので重要ポイントを抑えつつ、クイズや問題集を解いていくと覚えやすいと思います😊


次回は 日本酒における水 について解説していきたいと思います⭐️


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それでは合格目指して頑張ってください🈴



管理人 たきてん

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