こんにちは、ソムリエたきてんです❗️


いつもご覧くださいましてありがとうこざいます😊


今回は ポルトガル について解説していきたいと思います🍷


重要な部分だけを抽出して記事にしていますので是非参考にしてください❗️


それでは、今回も最後までゆっくりとご覧ください🤩  

ポルトガル


1 概要


250種を超える土着品種や多彩なテロワールから個性豊かなワインが生み出されます。


ちなみに1haあたりの固有品種の数では世界最多になります。


ポルトワイン造りの歴史は古く、紀元前2000年頃から始まりました。


気候は、高温多湿で降水量が多いですが、北部の丘陵地帯と南部の平地とでは昼夜の温度差が大きくて、平均気温や降水量も異なります。


土壌は、北部と内陸では主に粗い粒で薫り高いワインができる花崗岩(かこうがん)・ミネラルが豊富な片岩・粘板岩が主体となります。


農業や水産業が盛んで、1人当たりの米の消費量はヨーロッパ最多です。


単独品種によってつくられたワインは少なく、何種類かのぶどう品種をブレンドして造られたワインが主で、約65%が日常消費用ワインです。


主なワイン生産地はドウロ、ヴィーニョ・ヴェルデ、ダン、マデイラの4つの地域です。


ドウロ川地域・ポルトのポートワイン、マデイラ島のマデイラは、スペインのシェリーとあわせて世界三大酒精強化ワインと呼ばれています。


ポルトガルの街並み


2 歴史


BC600〜500年頃

フェニキア人によってブドウ栽培が始められました。



8〜11世紀

イスラム教徒ムーア人の占領によるワイン生産空白時期になります。


12世紀

ポルトガル王国がスペインから独立しました。


1756年

世界で最初の原産地管理法をポルトを対象に導入。

ポンバル伯爵がその基礎を造りました。


1986年

ECに加盟しました。


1991年

Vinho Regional ヴィニョ・レジョナルが制定 されました。


2008年

EUワイン法改訂に伴い、ポルトガルの品質分類が制定されました。



3 品質分類


1986年にEC(現EU)に加盟し、ECワイン法が適用されて、V.Q.P.R.D(指定地域優良ワイン)とVIn de Table(日常用テーブルワイン)に
大別され4段階に品質分類されました。


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4 ポルトガルのD.O.P


画像出典:ワイン2+α
https://horietakeyuki.com/blog-entry-%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%83%88%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%EF%BC%81250%E7%A8%AE%E3%82%92%E8%B6%85%E3%81%88%E3%82%8B%E5%9C%9F%E7%9D%80%E5%93%81%E7%A8%AE.html


① 重要DOP


1)ミーニョ地方

DOP:ヴィーニョ・ヴェルデ (Vinho Verde)
特徴:赤・ロゼ・白が生産可能。ワイン生産量は同国の中で最も多いです。


ワインの名前は「グリーンのワイン」という意味だが若々しさを表現したものです。


酸が高めでわずかに炭酸を含み、若々しいフレッシュな軽い風味です。


ペデナン=酸の豊かな軽口白、アルバニーリョ=コクのある辛口白が造られます。


2) ドウロ、ポルト地方

DOP:ドウロ (Douro)
特徴:赤・ロゼ・白が生産可能。

ドウロ河上流から造られるスティル・ワインです。



DOP:ポルト (Porto)
特徴:赤・ロゼ・白が生産可能。

ドウロ河上流から造られる酒精強化ワインです。


3) ベイラス地方

DOP:バイラーダ (Bairrada)
特徴:約8割が力強い赤(バガ種)。軽くフルーティな白(マリアゴメス種)、瓶内二次発酵によるスパークリング・ワインも造られています。


DOP:ダン (Dan)
特徴:ヴィゼウが中心でダン河流域の産地。

ドライで力強い赤(8割以上)とフレッシュで軽やかな白が造られています。


Touriga National という黒ブドウも主要品種です。


4) リスボア地方

DOP:ブセラス (Bucelas)
特徴:辛口白のみ。アリント種主体です。



DOP:コレラス (Colares)
特徴:ラミスコ種による力強い赤が有名。


砂地の底深くしっかりと根を張るためフィロキセラから守られた、接木しないブドウ樹があります。



DOP:カルカヴァロス (Carcavelos)
特徴:酒精強化ワイン。樽熟成24ヶ月+瓶内6ヶ月以上です。


5) ペニンシュラ・デ・セトゥーバル地方

DOP:セトゥーバル (Setubal)
特徴:黒と白のモスカテル種から造られる酒精強化ワインです。


6) アソーレス地方

DOP:ピコ (Pico)
特徴:白ブドウ(アリント種など)から造られる酒精強化ワインです。アメリカンオークで3年間熟成で最低ALC 16%です。


あまりに強い潮風から守るためにクライスという志垣が作られるようになりました。


それらをつなぎ合わせると長さは地球2周分とも言われます。


ブドウ畑は世界遺産に登録されています。


7) マデイラ諸島

DOP:マデイラ (Madeira)
特徴:酒精強化ワインです。



5 ポルト(ポート)ワイン


①生産地と格付け

ポンバル男爵により、1756年に世界で初めて原産地管理法の指定を受けました。


その地域はドウロ河上流とその支流沿岸地域で、次の3地区に分けられます。


画像出典:ENOTECA
https://www.enoteca.co.jp/article/archives/4698/



1) ドウロ・スーペリオーレ

  最上流。近年開発が進み栽培面積拡大傾向です。


2) シマ・コルゴ

  中間。ブドウ栽培面積は全体の2割程度で最高品質ブドウを産出します。


3) バイショ・コルゴ  

最下流。地区の面積は3地区最小だが、ブドウ面積が全体の3割以上を占め、占有率は最も高いです。


ブドウ畑は全て格付け「カダストロ」され、A~Fの6段階に区部されています。


② 土壌

片岩、花崗岩、粘板岩です。


③ 製法

収穫→破砕→発酵(発酵槽に入れ2~3日後にALC77%のグレープALCを添加し酒精強化(ベネフィシオ)する。)→熟成(翌春以降ヴィラ・ノヴァ・ガイアのロッジに運ばれ、原産地証明シールが樽に配られる。)→ブレンド→瓶詰め→出荷、となります。


④ 甘さの段階

エクストラ・ドライ(残当量40g/ℓ以下)からヴェリー・ドライ(残当量130g/ℓ以下)まで5段階あります。


製品のALC度数は19%~22%と規定されています。


⑤タイプ・種類

黒ブドウを原料としたレッド・ポートと白ブドウを原料としたホワイト・ポートに大別できる。さらにレッド・ポートはルビー・ポートとトウニー・ポートの2種類に分類できます。


1) ルビー・ポート
A:ヴィンテージ・ポート

・作柄が特に優れた年のブドウだけで造る最高級品(単一年・収穫年表示)

・収穫から2年目の1月から9月までにI.V.D.Pへ申請。

・収穫から2年目の7月初めから3年目の6月までに濾過せず瓶詰め。


大量の滓が出るのでデキャンタージュが必要です。


B:レイト・ボトルド・ヴィンテージ・ポート

・作柄がヴィンテージ・ポートに続く優れた年のブドウだけで造る(単一年、収穫年表示)

・収穫から4年目の3月から9月にI.V.D.Pに申請

・収穫から4年目の7月から6年目の年末までに瓶詰めします。



2) トウニー・ポート
A:コリェイタ(トウニー色)

・単一年のブドウを長期熟成させたトウニー色のボトル

・収穫から3年目の7月から年末にI.V.D.Pへ申請

・瓶詰めは7年後から行う。収穫年・瓶詰め年の表示義務があります。


B:熟成年数表示トウニー

・長期熟成させたトウニー色のポルト(複数年・平均熟成期間表示)

・ブドウは単一年ではなく、複数年をブレンドします。

・平均熟成期間が表示され、10年、20年、30年、40年の4種類があります。

・I.V.D.Pに申請し、濾過して瓶詰め。瓶詰め時の表示義務あり。デキャンタージュ不要です。


3) ホワイト・ポート
A:ライト・ドライ・ホワイト・ポート

・白ブドウを通常より長く低温発酵して造られる比較的辛口のポルトです。

・ALC16.5%以上


4) ロゼ・ポート
新たにフルーティな早飲みタイプとして認定されています。



6 マデイラ


マデイラ島産地とする酒精強化ワインです。


画像出典:WAO
https://wao.org.my/



① 地形について

急勾配の段々畑です。


② 土壌について

火山岩土壌です。


③主要品種

A:セルシアル Sercial =白、冷涼地域・辛口白


B:ヴェルデーリョ Verdelho =白、北部地域・中辛口


C:ボアル Boal=白、暖かい南部地域・中甘口


D:マルヴァジア Malvasia =白、海岸沿いの暑い地域・甘口


E:ティンタ・ネグラ・モーレ Tinta Negra Mole =黒、ほとんどの地域で栽培、辛口から甘口までです。


④ 製法

グレープスピリッツ(ALC96%)添加により発酵を中断します。



⑤ 添加タイミング

マルヴァジア=発酵初期、ボアル=マルヴァジアより遅れて、ヴェルデーリョ=発酵後半、セルシアル=発酵終了直前


⑥ ALC度数

製品のALC度数は17%~22%と規定されています。


⑦ 熟成方法

高級品はカンテイロ Canteiro で熟成。


太陽熱を利用した天然の加熱熟成法。平均30℃の倉庫に樽を並べ、長期熟成します。


スタンダード品はエストゥファ Estufa 人工的な加熱装置。35から50℃で3ヶ月以上加熱。その後3~4週間かけてゆっくり冷却し、その後主にクーバと呼ばれる大樽で熟成します。


いずれの方法も新樽は使用せず古樽で熟成します。


⑧ 熟成期間

3年以上熟成義務です。


レゼルヴァ、スペシャル・レゼルヴァ、エクストラ・レゼルヴァ、それ以外にも20年、30年などの長期熟成タイプがあります。


⑨ 品質表記の場合

表記された品種を85%以上使用義務となります。


⑩ ヴィンテージ

フラスケイラ、またはガラフェイラ=単一品種・単一収穫年で樽熟成20年以上、表示された品種を100%使用です。


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最後までご覧くださいましてありがとうこざいます💮


今回も出題傾向に合わせてかなり圧縮した内容となっていますので重要ポイントを抑えつつ、クイズや問題集を解いていくと覚えやすいと思います😊


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次回は ルーマニア🇷🇴 について解説していきたいと思います⭐️


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それでは合格目指して頑張ってください🈴



管理人 たきてん

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