こんにちは、ソムリエのたきてんです😊
いつもご覧くださいましてありがとうこざいます⭐️
今回はブルガリアについて解説していきたいと思います🍷
ここでのポイントはブドウの土着品種や古代種が出題傾向となります。
今回も最後までゆっくりと見ていってください🤩
ブルガリア
1 概要
ヨーグルトで有名なブルガリアは酒と遊びの神様「デュオニソス」生誕地でバルカン半島にあります。
北緯41〜43度、気候は北部の大陸性気候と南部の地中海性気候に分けられます。
ブルガリアでも他のヨーロッパ諸国と同じく、特定地区で作られた上質ワインを保護するワイン法を制定しています。
しかし生産されるワインの80%以上がテーブルワインのカテゴリーに属しています。
その中でもブルガリアの上質ワインはブドウの産地や醸造地が異なることから、原産地呼称を名乗っていないワインもあります。
生産されたワインの60%以上が輸出されるなどワイン輸出国でもあります。
ブルガリアではワインの他に、ラキアと呼ばれるブランデーも作られています。
これは白っぽい透明のブランデーで、主にブドウの搾りカスを蒸留して作られます。
イタリアのグラッパや、フランスのマールとほぼ同じ製法です。
試験的には出題数はおおよそ3問程度、傾向としはデュオニソス、ラキア、重要歴史、原産地呼称、産地はドナウ平原あたりを押さえておくと良いでしょう。
2 重要歴史
500年頃
オスマンに支配され、繁栄してきたワイン醸造は衰退しましたが、キリスト教の祭事には大切とのことで生き残りました。
19世紀後半
ぶどうの害虫、フィロキセラにより、再びワインの生産量は減少しました。
1947年
国営企業としてVINPROM(ブルガリア酒類取扱公団)が設立されました。
1950年代
東欧のワイン生産国として、ぶどう栽培・ワイン醸造組合が組織され、国営のワイン栽培・醸造・販売・公社、Vin-Prom(ヴィンフロン)が、ブルガリアのワイン産業を統括しました。
1992年
民主化後、最初のワイン生産民間企業が誕生しました。
3 主要品種
① 黒ブドウ
1) Pamid パミッド
このぶどうは、古代トラキア時代から栽培されている非常に古い品種です。
現在はワイン用ブドウの11%で古代種とされています。
2) Gamza ガムザ
ガムザは、古くからブルガリア北部で栽培されています。
トルコでは“カダルカ(Kadarka)”と呼ばれています。後味にかすかに樹脂の味わいがあります。
3) Marvrud マヴルッド
マブルッドは、古くからブルガリアだけで栽培されている赤品種です。
マブルッドは、ブルガリアの在来品種として、最も高貴な赤ワインになります。
4) Rubin ルビン
20世紀にシラーとネッビオーロを交配して創出した新品種です。
こちらは交配品種として出題されやすい傾向があります。
② 白ブドウ
1) Dimiat ディミャト
ブルガリア特有の品種でフルーティで爽やかな味わいのワインになります。
こちらも古代種とされています。
2) Red Misket レッド・ミスケット
ブレンドで使用される事が通常です。
レッドという名前ですがきちんとした白ブドウです。
4 ワイン法
1999年にEU、特にフランスのワイン基準に基づいた新ワイン法が制定されました。
① 特定地区で造られた上質ワイン
全生産量の7%です。原産地呼称はGADO、GAOとなります。
・GADO:最上級の産地で現在52地域が指定されています。
・GAO:GADOの1つランクが下の産地です。
② テーブルワイン
・原産地表示付きテーブルワイン(フランスのVins de Paysに相当)全生産量の17%です。
・テーブルワイン 全生産量の74%です。
5 主要産地
ブルガリアのワイン産地は主に5つの地域に分類されます。
https://www.enoteca.co.jp/article/archives/12541/
① ドナウ平原の北部とワインの特色
ブルガリア北部に広がる地域です。
ドナウ川の南や平野部を中心に広がっています。
気候は大陸性気候で、夏の平均気温は20~24度くらいと過ごしやすい日が多いです。
冬は-18度まで冷え込むこともあり、ブドウが凍りそうな日もあります。
作られるブドウはブルガリア原産のものの他に、カベルネ・ソーヴォニョンやメルロ、ソーヴィニヨン・ブランやリースリングなどの外来種も多く生産されます。
② 黒海沿岸(東部)
ブルガリアの東部、黒海沿岸の地域です。
穏やかな気候で、ブルガリア固有品種のディミャットなどの生育に向く地域です。
ディミャットから作られるワインは、桃のようなアロマを持つフルーティでフレッシュなワインになります。
③ バルカン山脈/ローズ・ヴァレー
バルカン山脈の南丘陵に広がるローズ・ヴァレーという地域があります。
ここでは、ブルガリア独特のミスケトが広く栽培されており、辛口の白からやや甘口まで作られます。
他にも、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロから辛口の赤ワインが作られています。
④ ストゥルマ谷(南西部)
ブルガリア南西部にある、ストゥルマ渓谷流域に位置する地区です。
栽培面積は比較的小さいエリアです。
この地域では、この地方独特のシロカ・メルニシカ・ロザという黒ブドウがもっとも多く栽培されています。
⑤ トラキア平原(南部)
ローズ・ヴァレーの南、ブルガリアの何部に広がるトラキア平原にもワイン産地があります。
この地方の中央部に位置するアセノヴグラウドなどの周辺地域で、ブルガリア固有品種のマルブッドが栽培されています。
マルヴッドから作られるワインは、熟成向きでフルボディ、黒コショウやシナモンなどのスパイシーな香りが特徴的です。
ここでは高品質なルヴットが作られています。
最後までご覧くださいましてありがとうこざいます😄
ブルガリアは教本にすると5ページ程度ですので要点だけしっかり抑えておきましょう❗️
次回はカナダについて解説していきたいと思います☆
それでは合格目指して頑張ってください!
管理人 たきてん