こんにちは、サケ・ディプロマたきてんです❗️

いつもご覧くださいましてありがとうこざいます😊

今回は 日本酒のテイスティング について解説していきたいと思います🍶

重要な部分だけを抽出して記事にしていますので是非参考にしてください❗️



それでは、今回も最後までゆっくりとご覧ください🤩

日本酒のテイスティング




1 外観・色調


現在、多くの日本酒は透明でクリアな外観に仕上げられています。


もともと搾りたての日本酒はグリーンやイエローを含んでいますが、色を含んだ日本酒には雑味を感じることが一般的であることから、活性炭などを使ったろ過によって脱色を行っています。



また、日本酒は褐色化が進みやすく、色のついた日本酒は古く劣化したイメージを持たれてしまうことからも透明化が進められました。


そして、この色の濁りを肉眼でより厳密に確認するために1911年の第1回全国新酒鑑評会より使用されてきた唎酒用の器が蛇の目の唎猪口です。


このブルーとホワイトの目柄は、イエローの反対色であるブルーによってホワイトの部分にイエローがはっきりと写し出され、さらにブルーの部分には、白濁の状態が白磁の上よりもはっきりしていて透明度、清澄度を確認できます。

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日本酒の色は、原料由来のグリーンがかったイエローや黄金色もあるが、熟成中に起きるメイラード反応によって生じるメラノイジンによる褐変化によるとされています。


このメイラード反応は、糖とアミノ酸の反応であることから、日本酒中の糖やアミノ酸の量が多いほど高く反応し、さらに保存の湿度が高いほど早く進む傾向があります。

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メイラード反応した日本酒

画像出典:SAKE TIMES

[https://jp.sake-times.com/think/study/sake_g_best_before:title]


熟成古酒の場合、氷温で熟成させたものよりも常温熟成のほうが早く進みます。

また、低糖米のほうが早く進みやすいなどの特徴があります。



① 透明度、清澄度の表現

伝統的な日本酒の色合いを表現する言葉のひとつとして「冴え」があります。

もともとの意味は「澄みきること」とあるので、日本酒に対しても美しく透き通った光沢である状態を指して表現されています。

ほのかにグリーンがかっている状態のときに「青冴え」などという言葉も使います。


また、「照り」は、もともと光沢があり、艶があることを指す言葉ですが、日本酒に対しては山吹色に艶のあるポジティブな状態を指します。


逆に混濁が見られることを「ぼけ」といい、ネガティブな印象を与えます。



1)外観・色調の表現方法


A:ポジティブな表現

透明感がある、清澄度が良好、澄んでいる、クリアな、輝きがある、明るく(明るく輝く)、眩しい(眩しく輝く)、キラキラと、ピカピカと、きらめく


B:ネガティブな表現

濁る、混濁する、白濁する、曇る、霞む

これらに、「微かに」「ほのかに」「淡く」「濃く」「全体に」などの濃淡を表現する言葉を加えます。


② 気泡の表現


ソムリエ協会の資格なので基本スパークリングワインと同じように表現をします。

過去にスパークリング日本酒が試験に出題された事は無いのであまり重要視しなくても良いです。

A:気泡の粒の表現方法

きめ細やか、細やか、小さめ、大きめ

B:量・持続性の表現方法

微発泡、イキイキとした、弱発泡、豊かな、ほのかに、微かに、持続性のある

こちらもAとBを組み合わせて表現しましょう。


③ 色合いの表現

白ワインの場合、基本にイエローがあってその濃淡とともに何色がかっているなどのニュアンスを添える方法を用いています。


この方法をから日本酒の場合基本となる色は水のような色ですが、ワインの表現において宝石などに例えることもあることからここではクリスタルと表現する事になりました。


<色合いの表現方法>

クリスタル、プラチナ、シルバー、グレー、グリーン、イエロー、ゴールド、トパーズ、オレンジ、レッド、ブロンズ、アンバー、ブラウン、コーヒー、ブラック

などを、濃淡を表現する言葉とともに組み合わせます。


1) 吟醸、本醸造、純米酒など、クリスタル系の表現例

使用される色合い用語はクリスタル、プラチナ、シルバー、グレーが主体となります。

「イエローがかった」+「クリスタル」

強弱によって「ほのかに」「淡い」「輝きのある」などの用語を合わせます。


2) 吟醸、本醸造、純米酒など、イエロー系の表現例

使用される色合い用語はイエロー、ゴールドが主体となります。

「黄金色を帯びた」+「イエロー」

こちらも強弱によって「ほのかに」「淡い」「輝きのある」などの用語を合わせます。


3) 常温での熟成古酒の表現例

使用される色合い用語はトパーズ、オレンジ、レッド、ブロンズ、アンバー、ブラウン、コーヒーが主体となります。


「トパーズ色」+「アンバー」または「アンバー」+「コーヒー」

こちらも強弱によって「淡い」「濃いめの」「○○を帯びた」などの用語を合わせます。


4) スパークリング日本酒の表現例

使用される色合い用語はクリスタル系とほぼ同じです。

お酒の色合い+気泡の状態の2つを表現します。

「外観はほのかに白濁したクリスタルの色調で気泡は弱発泡性でイキイキとしている」

こちらも強弱によって「白濁した」「輝きのある」などの用語を合わせます。




2 香り


① 香りの表現

テイスティングの目的は世界各国のテイスターが共有できるものに例えて表現していくことであると協会で定められています。

日本酒でもワインと同じような表現方法を用いるという事です。

実際の表現方法としては、初めに感じた全体像が解るようにします。

香りの全体像+香りの強弱+理由、というプロセスとなります。


1)香り全体像の表現方法

若々しく、華やかな、爽やかな、ふくよかな、豊かな、強い、芳醇な、優しい、穏やかな、上品な、調和のとれた、果実香主体の、複雑性のある、熟成香を感じる


2) 香り強弱の表現方法

微かに、ほのかに、はっきりと、強い印象の

3)理由の表現方法

山廃系酒母による、吟醸香の、木桶醸造による、杉樽からの、メイラード反応による、熟成による、高精米による、◯号酵母による


② テイスティングに使用する香りの用語

テイスティングに使用される用語もワインに通じる内容のものが多いです。

<テイスティング用語一覧>

1)果実系


柚子、グレープフルーツ、黄色いリンゴ、カリン、洋ナシ、黄桃、白桃、アンズ、バナナ、メロン、マスカット、ライチ、マンゴスチン


果実香は、代表的なものに吟醸香として知られている酢酸イソアミルからバナナ様の香り、カプロン酸エチルからのリンゴ様の香りがあります。

また、搾りたての酒にはより多くの果実香が感じられ、生酒タイプにも白桃やマスカット、メロン、ライチなどの香りを感じます。


2)花系


ライラック、スイカズラ、スミレ、アカシア、菩提樹、金木犀、蠟梅


花の香りも果実香同様、吟醸酒や生酒のタイプに多く見られます。


3)葉系


セルフィーユ、エストラゴン、松葉、青竹、笹の葉、煎茶の葉、大島桜の葉、柏の葉、新緑、木の芽


木の芽や青草、新緑、青竹などのグリーンの香りは、吟醸酒の中でも特に醸造アルコールを加えた吟醸酒、大吟醸酒に多く見られます。


4)枯葉系


紅茶、プーアール茶、タバコの葉、月桂樹の葉


主に熟成酒に見られます。


5)木系
ヒノキ、樹脂、松脂、杉の木、香木、メープルシロップ

木系の香りは主に樽を使用した日本酒に見られる特徴です。


6)根菜系

A:根

人参、ゴボウ、根、朝鮮人参


杉の木の香りは樽酒に由来する香りですが、他の木系の香りや根菜類の香りは一般に熟成によって得られる場合やグリーンの香りのようにアルコール添加による場合などに見られます。

また、吟醸酒などに見られる脂肪酸由来の樹脂様の香りなども含まれる。


B:キノコ

マッシュルーム、松茸、舞茸、香茸、木茸、椎茸、干し椎茸


熟成香の他、山廃や生酛系の無ろ過タイプの純米酒などにも見られる香りです。

また、麹由来の香りの中にマッシュルームのような香りも感じられます。


7)スパイス系


丁子、シナモン、ナツメグ、胡椒、クミン、ビターチョコレート

8)ナッツ系


栗、カシューナッツ、ピーナッツ、落花生、クルミ、アーモンド


スパイスやナッツ系の香りには、主に熟成香として感じられますが、ナッツ系の香りの中には栗様の香りのように麹由来の香りや、高精米歩合の純米酒にも見られます。


9)米系


蒸米、炊いた米、つくたての餅、上新粉、白玉粉、白玉団子、道明寺粉


主に原料由来の香りで、生酒にははっきりとしており、蒸米や炊いた米、つきたての餅の香りなどは純米酒に多く、本醸造や吟醸酒には白玉団子や上新粉などのより上品な香りを感じます。


10)乳製品


牛乳、豆乳、ビターアーモンド、杏仁豆腐、生クリーム、サワークリーム、ヨーグルト、バタークリーム、発酵バター、クリームチーズ、カマンベールチーズ


純米酒、特に山廃系の純米酒などに見られる香りですが、極端なヨーグルト様の香りは日本酒の世界で「つわり香」ともいわれネガティブな香りとして扱われます。

また、カマンベールチーズの白カビの香りは麹からの香りが一般的です。


11)土系


土、粘土、腐葉土

12)ミネラル系


ミネラル、石灰、カルシウム、鉄、鉛

13)ロースト香系


カラメル、コーヒー、エスプレッソ、トースト、ビスケット、ローストナッツ、醤油


熟成酒、特に低精米による純米酒を熟成させ、色調が金色よりも濃く変化したようなタイプに多く見られ、メイラード反応などによる香りとしても知られています。


14)その他


ヨード香、蜂蜜、蜜蝋、スモーク香、シロップ、糖蜜

蜂蜜、蜜蝋、糖蜜は貴醸酒に現れる香りです。


15)劣化臭として


カビ(トリクロロアニゾールなど)、酢(酢酸)、熟成チーズ(酪酸)、納豆(イソ吉草酸)、硫黄(硫化水素)、獣臭、タマネギ(メルカプタン、ひなた香)、生老香(イソバレルアルデヒド)などがあります。

これらは嫌気臭なのですぐにわかります。

これら全ての香りを理解、判断することはかなりの経験と努力が必要となりますので、全てを覚えようとはせずに必要な香りのフレバーを理解出来るようにしましょう。

試験的には果実系、花系、葉系、木系、米系、乳製品系の香りが取れれば問題ありません。





3 味わい


日本酒の味わいには甘辛度、酸度、アミノ酸度が大きく影響します。

① 裏ラベルに記載されている3種類の数値の意味

1)日本酒度


日本酒の甘口、辛口の度合いを数値化したものを日本酒度と呼びます。

一般的な日本酒のには2.5%〜4.5%の糖分が含まれています。


日本酒度を測るための日本酒度計と呼ぶ浮秤(ふひょう)があります。


この浮秤は、4℃の純粋に浮かべると数値が±0となる。仮に浮秤が沈み、数値が+2を示した場合、これは日本酒の比重が軽くなったことを示しており、糖分が少ない、つまり辛口であると判断できるのです。


また、逆に数値がー2を示した場合、比重が重く糖分量も多い、つまり甘口であると判断できます。


結果、目安として日本酒度は、+の数値が高いほど「辛口」となり、ーの数値が高いほど「甘口」であると判断できます。


例外としてアルコール度数が高い場合は甘く感じることもあり、低アルコールの場合は辛口に感じられます。


さらに、酸の量が多いと甘味と相殺しあい、より辛口に感じられ、また、苦味も同様により辛口に感じられ、これらもワインと同じ理論となります。

日本酒の浮標
画像出典:菊の司酒造株式会社

http://www.kikunotsukasa.jp/column/archives/236


2)酸度


日本酒には、乳酸やコハク酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸が含まれており、この4種が全体の80%以上を占めています。


といっても、一般の日本酒には白ワインに含まれる量の1/7〜1/10程度の量の有機酸が含まれています。


酸度の計り方は、日本酒10mlに0.1Nの水酸化ナトリウム溶液でp H7.2まで中和して、その際に使用した溶液の体積を計り、それを酸度と呼びます。


含まれる有機酸のタイプにより、コハク酸は旨味や苦味を含みコクを与え、乳酸はふくよかさにも繋がり、リンゴ酸やクエン酸は爽やかさを感じさせる特徴があります。


一般に酸度1.0以下の場合、より柔らかく軽快な印象を感じ、1.5を超えると、よりしっかりとしたストラクチャーと余韻のフレッシュ感などを感じます。


※N規定=1Lの溶液中に1グラムの酸またはアルカリが含まれているときの濃度を1Nといいます。※


3) アミノ酸度


日本酒に含まれるアミノ酸の中でグルタミン酸には酸味を感じる。アラニン、アルギニン、グリチン、ヒスチジン、プロリンなどには甘味を感じる。プロリン、アルギニンにも苦味を感じます。


これらアミノ酸の総量を数値化したものがアミノ酸度です。


アミノ酸度の計り方は、10mlの日本酒に0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液で酸をpH8.2まで中和させ、次に中性ホルマリン溶液を加えてアミノ酸を酸性化させ、再び0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH8.2まで中和測定し、その滴定量をアミノ酸度とします。



このアミノ酸度は、吟醸酒では1.0〜1.3程度、純米酒では1.5前後が多く見られ、低精米酒や熟成古酒では2.0を超えるものもあります。


アミノ酸による味わいは、日本酒にふくよかさ、濃厚さ、濃醇感、広がり、コクを与えます。


日本酒におけるコクは、アルコールのボリュームや残糖分からの甘味と、後半に広がるアミノ酸やコハク酸などからの苦味とのバランスから感じられる印象のことを指します。


② 味わいの表現

日本酒からは甘味、酸味、苦味、旨味の四味を感じることができ、これらを各時点を分析してみましょう。

各時点とはアルコールを口に含んでからの時間の経過と共に感じる味わいのことを指します。

1)第一印象 



日本酒が舌先に触れた瞬間の印象で、主にアルコールの強弱を表現します。

2)広がり


口中前方より後方にかけて広がる味わいの印象で、甘味と酸味のバランスを表現します。


甘味に対する酸味と旨味のバランスを感じとりましょう。

3)後味 


口中後方に残る印象で、主に苦味と酸味の印象となります。


甘味と旨味、苦味のバランスに対する酸味の存在などを感じとりましょう。

4) 余韻


アルコールを飲み込んだ後の余韻に持続する印象です。

余韻の取り方はワインと一緒で、アルコールを飲み込んだ後に鼻から息を抜くと分かり易いと思います。


特に「ふくみ香」、「もどり香」などともいわれるアフター・フレバーの印象や味わいを含めた持続時間などについて表現します。




4 総合評価


総合評価とは「一言でその日本酒を表現するならば」という意味で解釈すると分かりやすいと思います。


①総合評価の例

若々しい、フレッシュな状態

全体に調和がとれている

熟成が進んでいる

熟成による個性がはっきりとしている

総合的にバランスがよい

はっきりとした大吟醸(純米、山廃、貴醸酒など)タイプ

オリジナリティーがある

クラシックなスタイル



これらのコメントから一番適当と思われるものを選択しましょう。

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サケ・ディプロマ編も最後までご覧くださいましてありがとうこざいます💮


テイスティングの試験対策実践は「サケディプロマ二次試験対策」のカテゴリーにて詳しく解説致しますので是非参考にしてください😊

次回は 日本酒の提供方法 について解説していきたいと思います⭐️

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それでは合格目指して頑張ってください🈴


管理人 たきてん

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